コスメの原材料 <化粧箱>
化粧箱
紙箱・化粧箱・紙器は商品を保護するためだけのものではありません。商品の価値を消費者に正確に伝えそして店頭において数ある競合の中からこの商品、を選んでもらわなくてはなりません。多く登場する現代のマーケティングにおいてはパッケージデザインの重要性は高まるばかりです。商品コンセプトをしっかり伝えることのできる重要な包材です。
化粧箱形状
キャラメル箱…
上下に差し込み蓋のある定番のキャラメル箱。底部分には他に地獄底・ワンタッチ底といった種類があります。
組箱…上下の箱の組み合わされる高級感あふれる2箱式。
中仕切りには美しい布引きのものまであります。
スリーブ箱…引出式の箱で中身の出し入れが自由な化粧箱
エステ向けのアンプル+パウダー等セットものに使われています。
ピローケース…湾曲上の枕に見立てたおしゃれな化粧箱
化粧箱の材質
紙製品…環境にやさしく種類も様々。紙材質も多岐にわたり低価格から高級感あふれる様々な素材あり。化粧箱の印刷も色彩や印刷技法、ホットスタンプ、またプレスコート等加飾の表現方法は無限大です。
PET・PP箱…透明感があり中の美しい化粧容器をみせつつさらに加飾をアップ。時代とともに仕様頻度も増えてきました。A-PET、G-PET、塩ビ、アクリル、オレフィンなど各種素材があります。
コスメの原材料 <シュリンク包装>
シュリンク包装
時代の変化とともに化粧箱に代わり現れたのがシュリンクフィルム包装です。
シュリンク包装とは、商品を透明なフィルムで覆い加熱収縮し、商品の形状に密着させる包装技術です。
輸送時のこすれキズ予防に、または化粧箱に代わるコスト削減包材としても注目されています。
ラベルシュリンク (スリープシュリンク)
容器の形状を活かし、主に胴体部分に使用します。
食品・化粧品一部に活躍しています。
Rシュリンクラベル (R製袋)
商品を包むバージン性を高めつつ商品を保護します。
ホコリ、汚れや傷から商品を保護し、ヴァージン性UPに役立ちます。
シュリンク包装は商品をタイトに包む形式ですので、違和感のない、すっきりした見映えとなります。
印刷フィルム
フィルム印刷を施して、表示やプロモーションの効果を加え、印刷困難な容器形状の商材を補います。
容器印刷には表現しきれないグラビア印刷も可能。売り場での訴求力を高めます。
自動シュリンク
反物状のシュリンクフィルムで容器を包むように自動機械の中で1本ごとに熱蒸着し、カットされます。
1本数秒のスピードで包装されるためコストカットが可能ですがある程度のロットが必要です。
容器に使われる材質
化粧品容器は外部パッケージや形状・加飾も表現が様々ですが対中身との相性もとても重要な部分です。
内容物・使用条件等により変形などの経時変化を起こす場合があるので十分に検討することや使用テストを行う必要があります。
HDPE(硬質ポリエチレン)
耐油・防湿性に優れ安価。広く一般的に使われている汎用樹脂
LDPE(軟質ポリエチレン)
スクイズ性がありHDPEに比べて透明感やつやがある。耐薬品性に劣る。
PET(ポリエチレンフタレート)
ガラスのような透明感とガスバリヤ性・耐薬品性に優れ、リサイクル可能。
成型方法(ブロー又はインジェクションブロー)により耐熱・耐衝撃性の物性が変化する。
PP(ポリプロピレン)
物性はHDPEに近く、HDPEよりも耐熱性に優れる。耐冷性に劣る。
PS(ポロスチレン)
無色・無臭で透明感に優れる。耐薬品・耐衝撃・耐油性に劣る。
AS(アクリロニトロル・スチレン)
PSに比べて耐薬品性・耐衝撃・耐油性に優れ寸法精度が出しやすい。
しかしPSよりも原料が割高である。
PVC(ポリ塩化ビニル)
耐薬品性に優れ透明感があり、難燃性があるが、耐熱性・耐冷性に劣る。
GLASS(ソーダ石灰ガラス)
ガスバリア性・耐薬品性に優れるが耐衝撃性は劣る。
用途別容器選択
上記材質の特性を背景に対中身との相性、材質の材料価格等十分に鑑み容器を選定する必要があります。